セオリーその2 2番打者はつなぎ

今日からようやくペナント再開。4日間も巨人戦が無いと、なんか寂しいです。

ヤクルトとの3連戦。先発ローテを組み替え、菅野-山口-今村になるとのこと。

いいんじゃないでしょうか。それぞれの3連戦の頭にいい投手を、なんて理由で、菅野投手を金曜日、山口投手を火曜日にしていたけど、個人的には、いい投手から出して、いい投手を1試合でも多く投げさせる。それが確実に勝率アップにつながる、と考える。それぞれの3連戦での勝ち越しの数を争っているのではなく、143試合トータルでの勝ち数・勝率を争っているのだから、一つでも多く勝てるように投手を回すのが本来は定石じゃないかな。そのうえで、投球数や相手チーム、相性などを考えて、間隔を詰めたりちょっとずらしたり、そういう理由で、いい投手が順番にならず、バラける分にはいいと思うけど。

少し脱線したけど、タイトルの2番打者に関する話。自分も幼いころから、固定概念として、そういうもんだと思っていました。巨人では、川相昌弘現2軍監督なんかが、そういう2番としてイメージがぴったり一致する。でも、最近になり、これを覆す起用、すなわち「2番最強打者」説がみられるようになった。MLBで、現役最強の打者の一人、エンゼルスのトラウト選手も基本2番。NPBだと昨年の楽天ペゲーロ選手。そして、巨人でもマギー選手が2番に入り、一時は破竹の勢いを見せた。最終成績でも、マギー選手は昨季、チーム内での3冠王と、大車輪の活躍。そんな中軸の選手が2番を担った。これに対し、原前監督は、苦肉の策がハマったということで一定の評価をしながらも、「正常ではない」という表現をしていた。すなわち、2番は器用でつなぎの打者であるべきというのが、やはり原前監督の意見なのだろう。

これまでの(少なくとも日本の野球の)固定概念を覆す起用方法であるが、個人的な意見としては、実はこちらの方が確かにチームが勝つ確率は上がる気がする。

ちなみに「2番打者つなぎ」説の論理はこうだ。1番打者が塁に出る、2番が送る。それを3・4・5で返す(だからクリーンアップというのだが、これも日本の言葉か)。この説を自分も信じてきたけど…。

でも実際、1番が出る確率は? 出塁率の高い選手でも4割台。すなわち、2回に1回以下ということになる。それに単打で出た場合、それを確実に送ったとして、点が入る確率は? 昨日も書いたように、ワンアウト2塁を作っても、必ず1本ヒットが出ないことにはなかなか点が入らない。それであれば、2番にも出塁率の高い選手を置いて、ランナーが居る状態で3・4番に回せる機会を増やすことの方が得点につながるのではないかと考える。さらに、2番に長打が打てる選手となると、やはりピッチャーは嫌だろう。自分も少年野球ながら、投手の経験があるが、はるかに後者の方がやりづらい。今の巨人に当てはめると、(既に下位に降格したが)吉川尚輝選手は2番適正ではないということ。あまりに出塁率が悪すぎる。ちなみに言うと、運動神経抜群で、とっても器用そうに見えるけど、バントはいまいち。あまり粘って球数を投げさせることもできず、結構すぐに三振する。すなわち従来の2番打者イメージでも当てはまるのは足が速いことぐらい。結構過大評価している、あるいは勘違いしている解説者が多いけど。まだ、田中俊太選手の方が、確実性や粘りがあって(従来の)2番タイプではあるかなぁ。じゃあ、今の巨人で2番はというと…。坂本選手が2人いてくれたらいいんだけど…。まあ、いずれにしても、やっぱり早い回(特に初回)に点を取れる確率が高いオーダーってことになると、5番6番にいい打者を置いて、2番に微妙な打者を置くぐらいなら、いっそのこと1番からいい打者を順に並べるぐらいの方がいいんじゃないかと思う。

というわけで、現状の巨人で、自分が勝手に考えるベストオーダー2つを挙げてみる。

その1 1番 坂本(不動です)2番 亀井(打率3割越え バント、エンドランなど器用に何でもできる。そして何より得点圏打率高さ。2番or3番が最適と考える)3番 岡本(今年の成績なら文句なしでしょ)4番 阿部(だいぶ、らしい打撃がみられるようになってきたし)5番 和田(これは期待値でのオーダー)6番 陽(or 長野)7番 田中俊(or吉川尚輝 個人的には大幾でもあり)8番 小林(もしくは7番大城か宇佐美、8番 田中や吉川) 9番 投手

その2 1番 坂本 2番 マギー(セカンド)3番 亀井 4番 岡本(サード) 5番 阿部(ファースト)6番 和田 7番 陽(or長野)8番 捕手 9番 投手

その2は、足と守備力が少し劣ってしまうようには見えるが、相手投手からしたら脅威でしょう。得点力も格段にアップしそう。序盤はこれでいって、広範にマギーや阿部を下げて守備固め、代走で点を取りに行くなどしてみては。個人的に一番見たいオーダーでもあります。実際に今の巨人打線が、一番機能しそうな気もします。ちなみに、マギーの守備ですが、今年は少し、ミスも目立ってしまってますが、昨年を見る限り、そんなに下手ではない。守備範囲は広くないかもしれないけど、ボールのハンドリングなどは上手でした。昨年まで居た、村田選手と似るかな。

あと岡本選手ですが、今年は打撃ばかりがクローズアップされていますが、昨年までの印象からすると、守備力も格段にアップしています。淡々とこなしているようで、サードもファーストも無難でミスがほとんどない。ポジションは違いますが、正直、吉川尚輝選手より確実性がありますね。そして、今年マギー選手がスタメンの場合、マギーがサード、岡本がファーストになっていますが、どうせならこれも逆にした方が、チームとしての守備力は高いでしょうね。それぐらい岡本選手は、守備も今年は安定しています。いずれにしても、その2のようなオーダー、試してみてくれんかなあ。